コラム

SWOT分析とは?メリットや分析方法などを解説

2025.08.10

「効果的な戦略を立てたいけど、どうしたらいいのかわからない…」とお悩みの方もいるでしょう。

 

自社の強みや弱み、市場における機会と脅威を明確にすると、効果的な戦略を策定することができます。

 

今回は、SWOT分析のメリットや具体的なやり方などについて解説します。

SWOT分析とは

SWOT(スウォット)分析とは、強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)」という4項目を分析して、事業や企業の現状や課題を把握するためのフレームワークのことです。

 

4項目から分析を進めることで、競合他社にはない商品開発・改善を進めるときなどに役立つため、自社の経営資源を最大限に活用できる効果が期待できるでしょう。

 

戦略の策定やマーケティングの意思決定、経営資源の最適化などに活用できます。

SWOT分析の要素

SWOT分析の4項目の内容を見ていきましょう。

強み(Strength):自社のプラス要因(内部環境)

強みは、競合他社と差別化できているポイントや自社商品が売れている理由のことです。

 

小さな強みであっても、今後、大きな強みに発展することがあるため、顧客の視点から考えてみましょう。

 

弱み(Weakness):自社のマイナス要因(内部環境)

弱みとは、競合他社にあって自社にはない点や自社が苦手としていることといったことです。

 

ちなみに、弱みと脅威は異なるため、注意しましょう。

 

弱みは、自社の努力で強みに変えることもできますが、脅威は、自社の努力では変えれません。

 

「強み」と「弱み」の項目を以下に挙げてみましょう。

 

・認知度やブランド力
・インフラ
・価格や品質
・資源
・立地
・サービス
・技術力

機会(Opportunity):外部環境の市場や競合のプラス要因

機会とは、自社にとってのチャンスである市場環境の変化や、環境の変化に伴う競合他社の動きを分析することです。

 

自社を取り巻く外部環境に関して、十分な情報収集をしましょう。

脅威(Threat):外部環境の市場や競合のマイナス要因

脅威とは、自社の強みに影響する市場環境の変化や、環境変化による競合他社の動向を分析することです。

 

分析することによって、新たなビジネスチャンスや課題の発見につながります。

SWOT分析のメリット

SWOT分析のメリットを挙げてみましょう。

自社の状況を客観的に把握できる

自社の状況を客観的に把握できるメリットがあります。

 

SWOT分析は、強みと弱みを分析するため、楽観な判断や悲観的な判断に陥りにくくなります。

 

マトリックスで全体像を表現するため、分析結果が視覚的にわかりやすく、従業員の情報共有や意思統一がしやすいです。

課題や改善点が可視化できる

SWOT分析は、「強み」「弱み」「機会」「脅威」の4要素を項目化して、図で分析をするため、自社の強みや課題などを可視化できます。

 

それぞれの要素に分析した内容が一目で判別できるため、従業員間の共有がしやすくなります。

「SWOT分析」の方法

「SWOT分析」の方法を見ていきましょう。

自社の「強み」と「弱み」を見つける

さまざまな視点から自社の強みと弱みを見つけましょう。

 

例えば、以下の視点で考えるといいでしょう。

 

・顧客の視点で、顧客が自社と取引したいと思う理由や、商品のどんな点をいいと感じているのかを考えます。

 

・商品やサービスを使用して、自社が選ばれる理由と他社が選ばれる理由を探しましょう。

 

・従業員や顧問弁護士、税理士などの関係者に、自社の強みや弱みを聞いてみましょう。

「機会」と「脅威」を見つける

政治、経済、社会、技術、競合他社や消費者、取引先の動向などの観点から、自社が置かれている機会と脅威を見つけましょう。

クロスSWOT分析で考察する

目標達成までの戦略を立てるために、クロスSWOT分析をしましょう。

 

クロスSWOT分析とは、以下のように、内部環境と外部環境をかけ合わせて、分析・考察することです。

 

<クロスSWOT分析の要素>

 

【強み】×【機会】  →  強みを活かして、最大限に機会を活用する戦略
【強み】×【脅威】  →  強みを活かし脅威を切り抜けるための戦略
【弱み】×【機会】  →  弱みによって機会を逃さないための戦略
【弱み】×【脅威】  →  弱みと脅威による最悪の事態を回避する戦略

 

4項目の中で、【強み】×【機会】が一番重要です。

 

強みを活かして機会を最大限に活用し、市場の拡大や売り上げにつなげることはビジネスで一番優先される戦略で、成功する可能性が高いです。

 

 

今後の目標と行動をまとめる

SWOT分析の項目を調査したら、具体的な目標を決めて、今後の行動をまとめましょう。

 

また、どのような効果が出ているのか長期的に検証をする必要があります。

SWOT分析の企業事例

SWOT分析の企業事例をご紹介します。

オーダーメイドで製造する企業

・強み:顧客の要望に応じた製品をオーダーメイドで製造できる

・弱み:競合に比べて、時間とコストがかかる

・機会:需要増

・脅威:競合他社が販売する低価格で短納期の製品によるシェア縮小

 

オーダーメイドで製造する企業は、競合より、時間とコストがかかることが大きな弱みです。

 

それにもかかわらず、自社の強みである顧客の要望に対応できることを活かす戦略を選択し、高単価でも受注を取れるようになりました。

世界的に有名な自動車メーカー

・強み:高いブランド力、発想力と開発力がある
・弱み:明確なビジョンがない成長戦略
・機会:海外市場の拡大
・脅威:安い海外製品によるシェア縮小と縮小する国内市場

 

メーカーは、資金調達ができないと、設備投資もできないため、技術力が低下してしまいます。

 

成長戦略に対して、明確なビジョンがないと、投資家からの信用を得られません。

 

そのため、EV車にフォーカスして、海外の市場拡大を推進しました。

 

それにより、EV車事業は、経済発展が著しいアジア圏において成功をおさめました。

高いブランド力を誇る高級ブランド

・強み:中高年の富裕層を中心とした顧客

・弱み:顧客の高齢化

・機会:若年層の業界への関心増加

・脅威:コロナ禍でのインバウンド需要の減少

 

高いブランド力を誇る高級ブランドは、顧客の高齢化やインバウンド需要の減少を考慮して、靴などの不採算事業からの撤退や縮小を決定しました。

 

また、大衆向けの戦略ではなく、個人に向けたCRM戦略を導入して、個人とつながる仕組みを構築しました。

 

例えば、デジタルIDの提供や、カスタマープログラムの強化で顧客ロイヤルティが高まる制度を推進し、事業の再生を図っています。

 

さらに、デジタル戦略によって若年層へのアプローチを強化して、生涯の顧客の育成にも取り組んでいます。

まとめ

SWOT分析は、自社のプラスとマイナスの要素を客観的に把握することができ、現状の理解を深めることができます。

 

また、弱みを強みに転換する戦略へ落とし込むこともできます。

 

SWOT分析を存分に活用して自社の可能性を広げて、新たなビジネスチャンスを手にしてください。

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