顧客生涯価値(LTV)とは?計算方法やLTV最大化のポイントを解説
2025.07.30
市場が成熟し、新規顧客獲得のコストが高くなっている昨今、顧客生涯価値(LTV)が注目されています。
ですが、顧客生涯価値(LTV)をどのように高めていけばいいのかを悩んでいる方もいるでしょう。
今回は、顧客生涯価値(LTV)の意味や注目されている理由、計算方法などを解説します。
顧客生涯価値(LTV)とは
顧客生涯価値(LTV)とは、ある顧客が自社の利用を開始してから終了するまでの期間に、自社がその顧客からどれだけの利益を得ることができるのかを表す指標です。
LTVとも呼ばれており、英語のLife time Valueの略称です。
ある顧客との取引が1回で終わるよりも、2回目以降も取引が継続した方が、顧客生涯価値(LTV)は高くなります。
顧客生涯価値(LTV)は、顧客がもたらす利益が数値として表れるため、企業活動やマーケティング活動において重要な指標となっています。
顧客生涯価値(LTV)が注目される理由
顧客生涯価値(LTV)が注目されている理由を挙げてみましょう。
新規顧客獲得が難しくなっている
市場の成熟や少子高齢化、グローバル化といった要因によって競争が激しくなっており、新規顧客を獲得することが難しくなっています。
そのため、効率よく収益を上げるために、新規顧客を開拓するのではなく、既存顧客との関係を深めることで、顧客生涯価値(LTV)を向上させる施策が注目されています。
サブスクリプションサービスが普及している
サブスクリプションサービスが普及しているため、顧客生涯価値(LTV)が注目されています。
顧客が継続的にサービスを利用することが前提となる、定額制のサービスモデルでは、一人の顧客から得られる長期的な価値が必要となります。
また、顧客生涯価値(LTV)は、サブスクリプションサービスの成果を図る指標としても、重要視されています。
One to Oneマーケティングの必要性が高まっている
顧客のニーズにあわせたOne to Oneマーケティングをするには、顧客生涯価値(LTV)が重要な指標とされています。
One to Oneマーケティングとは、個々の顧客のニーズや嗜好に合わせて、個別に最適化されたアプローチをすることです。
個別のコミュニケーションを通して関係性を深めるため、顧客満足度やロイヤルティーが向上し、継続的な購買やサービス利用を促進する効果があります。
顧客生涯価値(LTV)の計算方法
顧客生涯価値(LTV)は、購入単価×購入頻度×継続購入期間で求められます。
例えば、1個1,000円の商品を毎月購入し、2年間継続購入してくれた顧客がいた場合、顧客生涯価値(LTV)は1,000円×12ヶ月×2年=24,000円です。
求められた顧客生涯価値から、メルマガや広告などの顧客維持にかかる費用を差し引けば、顧客生涯価値(LTV)の実質利益を計算できます。
顧客生涯価値(LTV)を高める方法
ここでは、顧客生涯価値(LTV)を高める方法を見ていきましょう。
購入単価を上げる
顧客生涯価値(LTV)は、顧客の購入単価を上げると向上します。
具体的には、「製品やサービスの単価を上げる」「上位の製品やサービスへの移行を促す(アップセル)」「関連する製品やサービスの購入を促す(クロスセル)」といった施策が必要です。
例えば、ネットショップで活用されているアップセルやクロスセルにつながるレコメンド機能は、顧客に商品検索の利便性をもたらしながら、顧客単価向上を企図する施策です。
ですが、製品の単価を上げると、顧客離れのリスクが生じることがあります。
製品やサービスの強みが、価格面でのメリットである場合は注意したほうがいいでしょう。
価格に頼らない製品を作ったり、製品で享受できるメリットを顧客に理解してもらえるように施策することが重要です。
購入頻度を上げる
製品やサービスの購入頻度を高めると、顧客生涯価値(LTV)は向上します。
メールマガジンやSNSなどのコミュニケーションツールで、自社製品やサービスを顧客にリマインドするリテンション施策を展開し、継続的な関係性構築を図ることが不可欠です。
購入頻度を高めるためには、製品やサービスを利用できる場所や時間などを提案するといいでしょう。
コストを下げる
顧客生涯価値(LTV)は、コストを適正に抑えると上がります。
また、粗利率により利益ベースで数値管理ができている場合、製品の原価率を抑制するのもおすすめです。
ですが、過度にコストを下げて製品やサービスの品質が悪くなると、顧客数や継続期間などの指標が悪化してしまう恐れがあります。
顧客生涯価値(LTV)を最大化するためのポイント
顧客生涯価値(LTV)を最大化するためのポイントを見ていきましょう。
購入単価を引き上げる
顧客単価を高めると、顧客生涯価値(LTV)は向上します。
主な手法はアップセルとクロスセルです。
アップセルは、顧客が利用している商品やサービスよりも上位のモデルやプランを提案することです。
一方、クロスセルは、顧客が購入しようとしている商品やサービスに関連する別の商品やオプションを提案する手法です。
購入頻度を高める
顧客が商品やサービスを購入すると、顧客生涯価値(LTV)は向上します。
顧客との継続的な関係を築き、再購入や継続利用を促しましょう。
顧客の継続利用期間を長くする
顧客生涯価値(LTV)が向上するには、顧客が自社製品やサービスを利用し続ける期間を長くすることも不可欠です。
特に、サブスクリプションモデルでは重要となります。
新規顧客がスムーズに商品やサービスを使って、早期に価値を実感できるようにしましょう。
豊富なバリエーションを用意する
顧客のニーズが多様化しているので、商品やサービスのバリエーションを豊富に用意することも重要です。
例えば、パソコンを扱う企業の場合、マウスやパソコンモニターなどのパソコン周辺機器を用意するだけでなく、パソコン用のデスクやチェアも用意するといいでしょう。
メールマガジンを活用する
メールマガジンを活用すると、顧客に継続購入を進める際に、新商品や新サービスの紹介もできます。
顧客が購入した商品がなくなる時に、継続購入の案内メールや、顧客の購入履歴から顧客のニーズに合うような商品の紹介メールを送ると、自社商品を長期的に購入してもらえることがあるでしょう。
アフターフォローをする
顧客が商品を購入後、商品に関する問い合わせ窓口を案内したり、修理サービスを提供するといったアフターフォローをすることで、顧客は安心感を抱きます。
アフターフォローに力を入れ、自社商品や自社の対応にも満足してもらうと、顧客と長期的な付き合いができるでしょう。
顧客の動向を把握する
多様化している顧客ニーズに合った商品やサービスを提供し、顧客満足度を高めていくには、顧客ごとの動向を把握する必要があります。
顧客の動向を分析して、顧客ごとのニーズを満たすアプローチを実施すると、顧客に満足感を与え、リピーターにつながるでしょう。
まとめ
ビジネスを効率的で効果的に推進していくには、顧客生涯価値(LTV)を指標に置くことが重要です。
顧客生涯価値(LTV)は、顧客ロイヤリティを高めると向上するため、顧客ニーズや動向を分析し適切なアプローチを実施しましょう。
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