コラム

ペーパーレスFAXとは?

2023.04.20

近年、紙ベースのFAXを廃止する企業が多く見られます。

 

ファクスでのやりとりを継続している企業でも、テレワークの普及にともなって、出勤しないで、オフィスに届いたFAXを確認する需要が非常に高まっています。

 

そんな中、紙出力をせずに送受信を行う「ペーパーレスFAX」が注目されています。

 

今回は、ペーパーレスFAXの特長や、導入するメリット・デメリットについて解説します。

ペーパーレスFAXとは?

ペーパーレスFAXとは、受信したFAXを電子データに変換し、パソコンやサーバー(オンプレミス・クラウド)に保存したり、メールで送信したりできるシステム・サービスのことです。

 

手元にあるPCからFAXのファイルデータを閲覧できるサービスが多いです。

 

紙を使わないことで「ペーパーレス」と呼ばれています。

 

ペーパーレスFAXでも受信したFAXデータにはそのまま書き込みなどができます。

FAXの課題とは?

ペーパーレスFAXのメリットを解説する前に、紙を使う一般的なFAXの課題について見ていきましょう。

FAXへの返信に時間がかかる

FAXへの返信は、一般にFAXでします。

 

ですが、FAXに返信をするためには、受信したFAX用紙に書き込んで、FAXで書類を送る必要があります。

 

手書きをすると、誤字脱字があったり、それを修正するのにも時間がかかってしまいます。

紛失する可能性

FAX用紙が、他の書類の中に紛れてしまうと、紛失するリスクが高くなります

 

大量のFAXが届いた場合、そのようなことがよく起こりえます。

 

また、FAX用紙は感熱紙であることが多いため、管理のしかたによては、FAXに印刷されていたデータが消えたり、印字が薄くなることがあります。

仕分け作業

FAXで注文や問い合わせを受けつける場合、大量のFAXが届きます。

 

まず仕分けをしなければいけませんが、大量に届いたFAXの内容を確認して、案件によって仕分ける作業は、多大な時間と労力がかかります。

印刷代がかかる

紙を使うFAXには、印刷代がかかります。

 

FAXを受信するための紙が必要になりますが、大量のFAXを受信すればするほど、大量の紙が必要になります。

 

さらに、インク代やFAXの維持費、紙の保管庫など、さまざまなコストがかかります。

外出中に確認ができない

紙で届くFAXは、FAXが置いてある場所でしか受信できないため、担当者が外出先で、FAXの内容を確認することはできません。

ペーパーレスFAXのメリットとは?

FAXの課題を踏まえて、紙を使わないペーパーレスFAXのメリットを解説します。

業務の効率化

ペーパーレスFAXを導入すると、ファクス業務の効率化が期待できます。

 

ファクスが届くたびに離席する必要がなくなり、パソコンなどのデバイスで業務を完結できます。

 

テレワーク中でも、FAXの受信確認のために出勤する必要はありません。

 

FAXの受信データは、パソコンやスマートフォンから確認ができ、時間や場所を問わずインターネット経由で利用できるのが魅力です。

コスト削減

受信したすべてのFAXデータをプリントアウトするのではなく、必要なFAXデータのみをプリントアウトする方式なら、印刷コストを抑えられます。

 

また、チラシやDMのような重要度の低いFAXデータを印刷せずに済みます。

 

そのように、データの内容を確認してからプリントアウトするので、紙の無駄遣いにもなりません。

セキュリティーの強化

FAXを紙で受信すると、紙の紛失のリスクがあります。

 

紛失によって、業務が進められず、顧客や取引先の信用を失う可能性も出てくるでしょう。

 

大切な情報は、ペーパーレスFAXでデータ化すれば、適切な場所で管理しやすくなります。

ペーパーレスの推進

ペーパーレスFAXを導入すると、印刷代などのコスト削減だけでなく、省エネルギーの推進にも貢献します。

ペーパーレスFAXのデメリットとは?

メリットの多いペーパーレスFAXですが、デメリットもあります。

 

どんなデメリットがあるか見てみましょう。

パソコンの電源をつけておかなければいけない

受信したFAXデータをパソコンに保存する場合、電源をつけたままにしておかなければいけません。

 

ですが、ファイルサーバーや補助記憶装置であるNAS (Network Attached Storage)などに保存されるように設定しておけば、パソコンの電源をオフにしても、FAXを受信したり、保存することができます。

受信したデータに書き込みができない

受信したFAXデータは、PDFファイルに変換されるため、書き込みなどができません。

 

PDF編集ソフトを利用するか、場合によっては、プリントアウトして書き込みをすることになります。

ワークフローの見直し

FAXを紙で利用していた従業員に、ペーパーレスFAXを操作できるようにする必要があります。

 

社内研修などを通じて、ペーパーレス化のメリットを伝え、ワークフローの見直しをする必要があるでしょう。

まとめ

紙ベースのFAXによる業務負担は、非常に大きいです。

 

取引先の状況やペーパーレスFAXを導入することへの現場の抵抗感など、さまざまな要因はあるとは思いますが、ペーパーレスFAXを導入して、業務の効率化を図ることを検討してみてはいかがでしょうか。

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