コラム

ESGとは?SDGsやCSRとの違い、具体的な取り組みやメリットなどを解説

2025.07.13

昨今、ESGが投資判断や企業経営で注目されていますが、「耳にしたことはあるけど、よくわからない」という方もいるでしょう。

 

企業は、売り上げを上げるだけでなく、環境への配慮や社会的意義が重視されているため、ESGを知っておいたほうがいいでしょう。

 

今回は、ESGの定義、SDGsやCSRとの違い、ESGのメリットなどについて解説します。

ESGの意味

ESGとは、環境、社会、ガバナンスに着目して、事業を行うことで長期的に企業成長ができるという考え方です。

 

Environment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス(企業統治))の3つの頭文字を組み合わせた言葉です。

 

世界的な環境問題や社会問題によって、投資をする時に、ESGの視点で、企業の長期的成長の可能性を判断する必要があるという考え方が広がりました。

 

また、投資家や消費者の意識の高まりによって、ESGを重視する企業が、市場で優位に立つ傾向になっています。

 

ESGに積極的に取り組むと、リスクを軽減したり、新たなビジネスチャンスの創出につながります。

 

ESGとSDGsの違い

SDGsは、2030年までに達成すべき17の国際目標のことで、全世界共通の持続可能な開発目標です。

 

一方、ESGは、企業評価の枠組みであり、企業のSDGs達成に向けた取り組みがESG評価にポジティブな影響を与えます。

 

ESGで重視する観点は、SDGsに包括されているので、企業がESGに取り組むと、SDGsに貢献していると言えるでしょう。

ESGとCSRとの違い

CSR(Corporate Social Responsibility)は、企業が利害関係者(ステークホルダー)に対して社会的・環境的な責任を果たすという考え方です。

 

CSRは、企業の社会的な意識と倫理観にもとづいて、企業が事業活動を通じて利害関係者や社会に貢献し、持続可能な社会の構築に貢献することを重視します。

 

CSRは、社会的責任を果たしていく企業側からの視点ですが、ESGは、企業の持続可能性を評価するための投資家からの視点である点が異なります。

ESGが注目される理由

2006年に、国連事務総長のコフィー・アナン氏が、金融業界や機関投資家が企業に投資する際にESGの観点を組み入れる「責任投資原則(PRI)」を提唱して、ESGが注目を集めるようになりました。

 

企業が、数字に表れる財務情報の改善ばかりを重視し、環境汚染や労働問題、不祥事といった問題を引き起こしたことが原因となっています。

 

日本では、2015年に、年金積立金管理運用独立行政法人が責任投資原則に署名しました。

 

また、世界の投資家がESGに取り組んでいる企業へ投資することを表明したため、企業はESGに注目しています。

ESG投資とは

ESG投資とは、社会課題解決に貢献している企業に投資することです。

 

売り上げや利益などの財務情報だけでなく、社会的意義などの非財務情報を重視した投資がされる傾向にあります。

 

ESG投資は、7種類ほどあります。

ネガティブ・スクリーニング

ネガティブ・スクリーニングとは、ESGの観点から望ましくない、ネガティブな事業で収益をあげる企業を投資先から除く投資手法のことです。

 

ネガティブ・スクリーニングで除外される業種は、以下のような反社会的な業種や非倫理的な業種です。

 

・武器
・ギャンブル
・たばこ
・アルコール
・ポルノ

ポジティブ・スクリーニング

ポジティブ・スクリーニングとは、ESGの観点から望ましい、ポジティブな事業で収益をあげる企業を投資先とする投資手法のことです。

 

環境保護や人権保護などESGを積極的に取り組んでいる企業は、そうでない企業に比べて、評価が高く、企業として持続可能性があると考えられます。

規範に基づくスクリーニング

規範に基づくスクリーニングとは、経済協力開発機構や国際労働機関などの国際規範をベースにして、国際規範のルールが守られていない企業を投資先から除外する方法のことです。

 

どの国際規範をベースにするかはそれぞれの投資家の判断によります。

 

国際規範として有用な枠組みは、以下のものが挙げられます。

 

・国連条約
・安保理制裁
・国連グローバルコンパクト
・国連人権宣言
・OECDガイドライン 

ESGインテグレーション

ESGインテグレーション型は、ESGや、企業の決算書類などから得た財務情報も確認して、投資先を判断する方法のことです。

 

ESGをより重視するのか、財務情報をより重視するのかは、投資家によります。

サステナブル・テーマ投資

サステナビリティ・テーマ投資型は、再生可能エネルギーを扱っており、持続可能をテーマにした企業に投資する投資方法のことです。

 

例えば、サステナビリティ・テーマ投資型の対象として、エコファンドや太陽光発電事業などが挙げられます。

インパクト・コミュニティ投資

インパクト・コミュニティ投資とは、社会に貢献する技術やサービスを提供する企業を投資することです。

 

投資収益や社会環境など、測定可能なポジティブインパクトを与えることを目的としています。

 

リスク・リターン・インパクトの3要素から投資判断をします。

エンゲージメント・議決権行使型

エンゲージメント・議決権行使型とは、投資家が企業にESGに積極的に取り組むように促す方法のことです。

 

単独で使われることと、ESG投資の他の6種類と併用されることがあります。

ESGに取り組むメリット

ここでは、ESGに取り組むメリットを見ていきましょう。

顧客や投資家からの評価が高くなる

ESGに取り組むと、顧客や投資家からの評価が高くなります。

 

例えば、「この外装は再生紙を使っています」「リフィルをお持ちいただくと100円割引」などの注意書きを見たことがあるでしょう。

 

環境に配慮している企業は、いいイメージを与えることができ、顧客から選ばれやすいです。

 

また、「女性管理職30%以上」を掲げている企業は、求職者や投資家からの評価が高くなります。

新たなアイデアが生まれる

ESGに取り組むと、今までなかった新たなアイデアが生まれることがあるでしょう。

 

環境にやさしい商品が大ヒットする可能性があります。

 

また、ESGを意識してさまざまなことに挑戦すると、従業員の視野や考え方が広がります。

ESGにおける注意点

ESGを取り組む際に気をつける点をご紹介します。

すぐに効果が出ない

ESGは長期的な目標として行うため、すぐに効果が出ません。

 

そのため、成果を判断しにくくなります。

明確な定義や基準がない

ESGは新しい考え方のため、明確な定義や基準がありません。

 

そのため、ESGに取り組んでも、目標の設定や取り組みの評価がしにくいというデメリットがあります。

まとめ

ESGは、企業の持続可能な成長を促進し、長期的な企業価値の向上に寄与します。

 

そのため、ESGを段階的に導入して、継続的に改善を重ねていきましょう。

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