コラム

ミスコミュニケーションとは?ミスコミュニケーションが起こる原因と対策について解説

2023.05.16

仕事を円滑に進めるためには、コミュニケーションは非常に重要です。

 

ですが、「きちんと連絡をしたのに、がきちんと伝わっていなかった・・・」というコミュニケーションに起因するトラブルはたびたび発生します。

 

些細なミスであっても、ミスコミュニケーションが起きると、仕事の進捗や生産性、顧客満足度など、さまざまなことに影響を及ぼす恐れがあります。

 

今回は、ミスコミュニケーションと呼ばれる、コミュニケーションのトラブルについて解説します。

ミスコミュニケーションとは?

ミスコミュニケーションとは、発信側の意図と受信側の解釈に相違がある状態を指します。

 

「詳しく説明したのに、全然理解されてなかった」という場合、ミスコミュニケーションが起こっている状態といえます。

 

仕事上のコミュニケーションは、業務に関わる大切な情報はしっかり注意して伝えないと、些細な伝達ミスが大きなトラブルに発展してしまう可能性があります。

 

そのため、発信者と受信者の双方が、ミスコミュニケーションが起こらないように十分注意を払わなければいけません。

ディスコミュニケーションとの違いとは?

ミスコミュニケーションと似たような言葉として、ディスコミュニケーションがあります。

 

ディスコミュニケーションとは、コミュニケーションが行われていない状態を指します。

 

ミスコミュニケーションは、コミュニケーションの結果、発信者と受信者の間に、認識の相違が発生している状態を指す言葉ですので、コミュニケーションがされていないディスコミュニケーションとは、意味が大きく異なります。

 

2つの解決方法も異なるため、課題がどちらにあるのかを把握してから、課題を解決する必要があります。

ミスコミュニケーションが起こる原因とは?

では、なぜ、ビジネスにおいてミスコミュニケーションが起こってしまうのでしょうか。

 

ミスコミュニケーションが起こる原因について見てみましょう。

 

歪曲

伝えるべき情報が歪曲されていると、ミスコミュニケーションが発生します。

 

歪曲とは、受け取った情報を、自分の価値観に沿って解釈することで、その情報が持っていた意味を、歪めてしまったり曲げてしまったりすることを意味します。

 

例えば、仕事が終わってなかったから、上司が部下を怒ったとします。(事実)

上司は、部下が嫌いだから怒った(歪曲)

 

この例のように、偏見を含んだ言葉が「事実」として伝えられると、事実そのものがねじ曲がって解釈されることになります。

 

 

省略

情報を伝える時に詳細を省略すると、受信者の認識違いを招きやすくなり、ミスコミュニケーションが発生します。

 

省略というのは、何を・いつ・どこで・誰が・どうやってという5W1Hが抜けていることです。

 

例えば、上司が部下に、「できるだけ早く資料を作って」と言ったとします。

 

できるだけ早くという言葉は、人によって違います。

 

上司にとって、できるだけ早くの意味は、本日中なのかもしれませんが、部下にとっては、明日までと解釈するかもしれません。

 

情報が省略されると、受信者は、省略された部分を自身の価値観に沿って補完するため、部下は、明日までに資料を作り終える可能性が高くなります。

一般化

一般化とは、自分の経験や考え方をもとに、他の人も同じように考えているだろうと思い込んでしまうことを指します。

 

これも、ミスコミュニケーションの発生原因になります。

 

例えば、「金曜日までに資料を作ってください」と指示され、「金曜日の午後に資料を提出しよう」と解釈したとします。

 

ですが、発信者は、「金曜日の朝一までに欲しい」という意図があった場合、指示どおりに対応できなくなってしまいます。

 

相手が自分と同じ価値観であるとは限りません。

 

「これは、Aだ」と決めつけて解釈をすると、自分と相手の認識にすれ違いが生じ、ミスコミュニケーションの原因となってしまいます。

 

ミスコミュニケーションの対処方法とは?

ミスコミュニケーションが発生すると、業務の進行の妨げとなるだけでなく、重大なトラブルにつながりかねません。

 

ミスコミュニケーションの発生を防ぐためには、どうすればいいのかについて解説します。

ルールを決める

ルールに従って、コミュニケーションをすると、認識の違いや伝達不足を減らすことが可能になります。

 

例えば、「 5W1H を使って情報を伝える」「期限を明確にする」といったことが挙げられます。

 

タスクの依頼や進捗報告などについては、テンプレートを用意するのもいいでしょう。

 

会社がルールとして掲げることで、全従業員のコミュニケーションのレベル感を合わせることができ、ミスコミュニケーションの削減につながるでしょう。

記録を残す

ビジネス上のコミュニケーションには、口頭だけの連絡を避け、コミュニケーションの記録を残しましょう。

 

記録を残すことで、客観的な事実として情報伝達の履歴を残すことができ、思い込みによる判断の防止に効果的です。

 

記録に残す手段としては、メールやチャットなどテキストで残せるものがいいでしょう。

 

容量が小さく、情報共有がしやすいです。

繰り返して確認する

繰り返し確認することも大切です。

 

重要な情報の伝達をする時には、「〇〇は、このシステムで問題ないですよね?」といったように話を繰り返して、お互いの認識にずれが生じていないか、確認するようにしましょう。

 

そうすると、認識を統一することができます。

形容詞や副詞ではなく数値で伝える

形容詞や副詞は、個人によって捉え方に差がありますので、コミュニケーションをする時に、「安い」「近い」などの形容詞や、「すぐに」「少し」といった副詞を使わないと、ミスコミュニケーションを防ぐことができます。

 

駅から徒歩10分にある場所を、駅から近い場所と思う人がいれば、駅から遠い場所と思う人もいます。

 

形容詞や副詞を使う場面が出てきたら、形容詞や副詞の代わりに数値で話してみましょう。

 

例えば、「すぐに戻ります」ではなく「9時に戻ります」と伝えれば、ミスコミュニケーションを防ぐことができます。

コミュニケーションをしやすい環境にする

チャットやコミュニケーションツールを導入して、コミュニケーションがスムーズにとれる環境を整えることも有効です。

 

テレワークで従業員同士が顔を合わせる機会が減っても、ツールを活用すれば、コミュニケーションを取ることができます。

 

まとめ

ミスコミュニケーションが生じてしまうと、業務効率や生産性の低下、人間関係悪化、顧客からの信用低下など、さまざまなデメリットが生じます。

 

そのため、コミュニケーションのルールの策定し、実施したうえで、自社の課題にあった方法で、社内のコミュニケーションを改善していきましょう。

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