コラム

ホラクラシー組織とは?メリット・デメリット、注意点を解説

2025.10.08

従業員の自発的な姿勢が重視されている昨今、フラットな新しい組織形態として、ホラクラシー組織が注目されています。

 

ホラクラシー組織には、さまざまなメリットがありますが、デメリットもあるため、導入にあたって自社にあっているかを見極める必要があります。

 

今回は、ホラクラシー組織の概要、メリット・デメリットや注意点について解説します。

ホラクラシー組織とは

ホラクラシー組織とは、役職や階層が存在しないフラットな組織形態のことです。

 

各メンバーが裁量権を持って、上下関係ではなく、横の連携で成り立つ自律的な組織です。

 

そのため、上司の指示に依存せず、スピーディーに業務を遂行できます。

ホラクラシー組織が注目される背景

ホラクラシー組織は、2007年に米国のソフトウエア開発会社であるターナリー・ソフトウエアの創業者ブライアン・ロバートソンによって提唱されました。

 

ホラクラシー組織は、社長や役職のある人物が存在しないので、個人が裁量をもってスピーディに業務を遂行でき、変化の早い現代社会に適しているとして注目されるようになりました。

ヒエラルキー型組織との違い

ヒエラルキー型組織は、ホラクラシー組織の対極にある概念です。

 

双方は、組織構造と意思決定のプロセスが異なります。

 

ヒエラルキー型組織は、明確な階層と上下関係が存在するという特徴があります。

 

上層部が意思決定をし、その指示が下位の階層に伝達されます。

 

秩序を維持するのに有効ですが、変化の速いビジネス環境においては迅速な対応が難しいです。

ティール組織との違い

ホラクラシーと似た概念に、ティール組織があります。

 

生命体とも表現されています。

 

上司などの管理職のマイクロマネジメントがなく、チームで意思決定をして運営する組織のことです。

 

ホラクラシー組織のように、関係性がフラットで、自主管理型で運営します。

 

ホラクラシー組織は、ティール組織に含まれる組織形態の一つとして存在していると捉えられています。

ホラクラシー組織の特徴

ホラクラシー組織の特徴を挙げてみましょう。

従業員を管理しない

ホラクラシー組織では、従業員を管理しない代わりに、従業員の主体的な行動に任せます。

ルールがほとんどない

ホラクラシー組織には、ルールがほとんどありません。

 

そのため、自由度が高いのですが、自分の責任を十分果たすことが求められます。

役職が存在しない

ホラクラシー組織には、部長や課長といった役職が存在しませんが、各従業員に役割が与えられます。

 

そのため、従業員は、自分の役割に沿って、自主的に行動することが特徴です。

情報がオープンになっている

ホラクラシー組織では、従業員が意思決定権を持つため、経営戦略や財務情報がオープンです。

 

そのため、偏った権力が生まれにくく、信頼関係を構築できます。

ホラクラシー組織のメリット

ホラクラシー組織のメリットを見ていきましょう。

迅速に変化に対応できる

ヒエラルキー型組織では、上司の指示を待つ必要がありますが、ホラクラシー組織では、すぐに意思決定をできます。

 

ビジネスの世界では、状況変化に迅速に対応しなければいけないので、大きなメリットと言えます。

従業員の声が反映しやすい

従業員の声を反映しやすいメリットもあります。

 

賛同が得られると、すぐに意見を取り入れることができるため、従業員はやりがいが感じられます。

役割が明確になる

ホラクラシー組織では、従業員の役割が明確になるため、自分の役割に集中することによって、生産性を上げれます。

 

また、担当した役割によってプロジェクトが前進した場合、大きな達成感を得ることができます。

ストレスを軽減できる

ストレスを軽減できることもメリットの一つです。

 

ホラクラシー組織では、多くの情報が公開されているため、上司の指示によって仕事をする必要がありません。

 

そのため、ヒエラルキー型組織のように上司の機嫌を損なわないよう気を遣うこともなくなり、従業員のストレスが軽減されます。

ホラクラシー組織のデメリット

今度は、ホラクラシー組織のデメリットを見ていきましょう。

従業員の負担が大きくなる

ホラクラシー組織では、上司がいないため、問題が発生した場合、従業員が対応しなければなりません。

 

そのため、従業員の精神的・肉体的負担が大きくなって、仕事への意欲が低下する可能性があります。

 

また、多くの役割を持つ従業員にとっては、期待される業績を達成するためのプレッシャーや、役割間の業務調整にともなうストレスを感じて、過度な負担がかかるおそれもあります。

リスク管理が難しい

ホラクラシー組織では、従業員が承認や決済をするため、コストの妥当性やリスクを管理するのが難しいです。

 

また、情報が全従業員に等しく共有されるため、機密情報を管理することも難しくなります。

 

そのため、ホラクラシー組織では、リスクマネジメントを適切に行うためのルールを設ける必要があります。

従業員の行動を把握しにくい

ホラクラシー組織では、従業員の裁量権が大きいため、従業員が業務を遂行しているかを把握しづらいです。

 

情報共有はされますが、管理できないため、企業と従業員のエンゲージメントの構築が欠かせません。

ホラクラシー組織の注意点

ホラクラシー組織の注意点をご紹介します。

リスク管理を徹底する

ホラクラシー組織では社内情報をオープンにするため、リスク管理を徹底しましょう。

 

リスク管理を徹底することで、コンプライアンス違反や情報漏洩リスクを抑えることができます。

責任の所在を明確にする

役割分担をする時に、従業員に責任を明確に提示することが重要です。

 

また、従業員の具体的な貢献内容や度合いも明確にしておきましょう。

組織内の一部で導入する

初めから組織全体でホラクラシー組織を導入すると、失敗した時のリスクが非常に大きいです。

 

そのため、部署やチームといった小さな単位でホラクラシーを導入するといいでしょう。

従業員のセルフマネジメント力を見極める

ホラクラシー組織では、従業員にセルフマネジメント力があることが前提になります。

 

そのため、従業員のセルフマネジメント力を測定しなければなりません。

まとめ

ホラクラシー組織は、明確な上下関係を設けないフラットな組織体制のことです。

 

従業員に意思決定の大きな裁量があるため、スピーディーに業務を進めることができますが、従業員にセルフマネジメント力が求められます。

 

自社でホラクラシー組織を導入する際には、自社の状況を分析してから検討するといいでしょう。

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