プレイングマネージャーとは?管理職との違い、メリットや注意点を解説
2025.10.06
昨今、プレイングマネージャーというポジションが注目されています。
プレイングマネジャーの状態にある方は多くいますが、マネジャーとしてマネジメント業務をしつつ、現場で業務も遂行することから業務負担が大きくなることがあります。
今回は、プレイングマネージャーと管理職との違い、メリットや注意点などを解説します。
プレイングマネージャーとは
プレイングマネージャーとは、チームの管理や指導をするマネージャーの役割をしながら、現場で実務をするプレイヤーとしても活動する人材のことです。
課長層に多く見られ、近年、多くの職場で、プレイングマネジャーとして職場に貢献している人が増加しています。
プレイングマネジャーが増加している背景
バブル崩壊によって、1990年代頃からプレイングマネジャーが登場しました。
人件費を抑えて売上を伸ばすには、管理職をおくより、売上に貢献する従業員にマネジメント業務を任せることが有効と考えられて、プレイングマネジャーが必要とされるようになりました。
また、人手不足によって、管理職はマネジメントだけに専念することが難しくなっているため、どの企業もプレイングマネジャーを増やさないと、組織を維持できない状況に陥っています。
プレイングマネージャーの役割
プレイングマネージャーの役割は、チームの目標達成への指揮を取りながら、個人としても成果を出すことです。
例えば、営業部門で、部下の営業活動を管理しながら、自身も大口顧客を担当するといった具合です。
プレイングマネージャーは、メンバーとの強固な信頼関係が欠かせません。
上司としてだけでなく、同じ現場で働く仲間でもあるため、適切な距離感でチームをまとめなければいけません。
また、現場の声を経営層に伝える役割も求められています。
プレイングマネージャーと管理職との違い
プレイングマネージャーは、組織のマネジメントと個人の業績による貢献を担いますが、管理職は、チームのマネジメントにおける責任者のことです。
管理職は、部下の目標管理や育成・指導、方針決定、人材配置などをしますが、現場の実務を担当することはないのです。
つまり、プレイングマネージャーと管理職の違いは、管理職の業務にプレイヤーの業務が加わっているかという点にあります。
プレイングマネージャーに求められる能力
プレイングマネージャーに求められる能力を挙げてみましょう。
コミュニケーション能力
コミュニケーションを図るスキルが必要となります。
プレイングマネージャーは、チームメンバーの意見をまとめたり、部下と意思疎通をはかったりする役割を担っているからです。
成長に対する意欲
プレイングマネジャーは、マネジメントをしながら、現場の業務も行います。
そのため、それらの高い能力を身につける必要があるため、成長に対する意欲が求められます。
マネジメントスキル
マネジメントスキルもチームの成果をあげるために求められています。
また、自身を管理するセルフマネジメントスキルも必要です。
プレイングマネージャーの仕事内容
プレイングマネージャーの仕事内容について見ていきましょう。
個人の業績目標を達成する
プレイングマネージャーは、プレイヤーとして成果をあげることが求められます。
具体的には、売り上げアップや顧客の獲得といった、個人の目標を達成して、組織に貢献する必要があります。
チームの業績目標を達成する
チーム全体の業績目標を達成するために統率することも、プレイングマネージャーの仕事の一つです。
具体的には、以下のような業務を担います。
・目標に合わせた戦略の立案
・スケジュール管理
・部下の業務の割り振り
・指示出し
・チームメンバーの進捗状況の確認
マネジメント
チーム目標を達成するためには、メンバーそれぞれが個人目標を達成する必要があります。
そのため、チーム全体のマネジメントをしながら、メンバー個人をもマネジメントすることが求められます。
人材育成
プレイングマネージャーは、自分自身の成長だけでなくチームの育成も担います。
プレイングマネージャーは、チームメンバーの得意・不得意分野を把握して、現場で力を発揮できるように、部下とチーム全体がレベルアップできるように育成することも求められます。
プレイングマネージャーのメリット
プレイングマネージャーのメリットにはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。
生産性が高くなる
優秀なプレイングマネージャーは、実務能力と管理能力に優れています。
つまり、自分が成果を上げるだけでなく、部下のモチベーションを上げる役割もあるため、組織全体の生産性が高まり、企業の価値向上にもつながります。
現場の状況がわかる
管理職は、部下を管理するマネジメントだけを行います。
一方、プレイングマネージャーは、一般的な管理職が見落としがちな現場の実態を把握するため、現場のパワーが向上したり、組織の業績が上がるというメリットを生み出します。
組織へのロイヤリティが高まる
プレイングマネージャーは、現場で働き、現場への理解度が高いため、現場の考えを尊重する傾向にあります。
そのため、メンバーから厚い信頼を得ることができ、組織へのロイヤリティが高まります。
プレイングマネージャーの課題と注意点
今度は、プレイングマネージャーの課題と注意点を見ていきましょう。
プレイングマネージャーの業務量が増える
プレイングマネージャーは、プレイヤーとしても優秀な人材であるため、「部下に任せるより自分でやったほうが早い」と考えて、部下に仕事を割り振らないことがあります。
そのため、プレイングマネージャーが過度な業務を抱え込んで、組織全体の業務が滞ってしまうおそれがあります。
マネジメント不足になる
プレイングマネージャーは、個人としての業績目標を達成しなければいけないため、プレイヤーとしての仕事を重視して、業務バランスが偏ると、部下のマネジメントができなくなってしまいます。
また、プレイヤーとして高い能力をもっている人材が、マネジメント能力が高いとは限りません。
プレイヤーとしての実務能力でマネジメント機能の不足を補っていると、問題に気づかず、その状況が続くと、チームの団結力が低下してしまいます。
評価基準が曖昧になる
個人や組織マネジメントに関する評価基準が曖昧になってしまうことがあります。
「個人の成果は目標を達成したけど、組織の目標は達成できなかった」「組織の目標は達成したけど、個人目標は達成できなかった」という場合、プレイングマネージャーへの評価は、個人に重きを置くか、組織に重きを置くかによって大きく変わってしまいます。
評価の対象業務が曖昧になりやすいので、組織は評価基準を明確にする必要があります。
プレイングマネージャー業務の円滑化とは
組織にプレイングマネジャーを配置する場合、スムーズに業務を進めるためにはどのようなことに気をつければいいのでしょうか。
以下で見てみましょう。
環境を整備する
プレイングマネジャーに過度な負担をかけないようにするために、チームが自律的に動き、育ちやすい環境を整えましょう。
プレイングマネジャーが不在であっても、メンバーが協力して、業務を遂行できるのが理想です。
そのためには、仕事のルールのマニュアルを用意したり、情報共有しやすいシステムを整えるといいでしょう。
OJTやOFF-JTによる支援をする
OJTやOFF-JTによるメンバーの育成支援をしましょう。
プレイングマネジャーにOJTの遂行を任せる場合でも、部下育成のすべてをプレイングマネジャー1人に任せるのではなく、職場全体で責任をもって取り組める体制に整えることが大切です。
プレイングマネジャーがOJTに取り組んだ経験が少ない場合は、上司がサポートして、プレイングマネジャー自身の成長も促すといいでしょう。
まとめ
プレイングマネージャーは、プレイヤーでありながらマネージャーとして部下や組織を管理するため、組織の中で重要な役割を果たしています。
ですが、負担が大きく、業務過多やマネジメント不足に陥りやすいといったデメリットもあります。
そのため、組織が理想とするプレイングマネジャーを育成するために、支援体制を構築して、組織に貢献してくれる人材を育成しましょう。
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