ワーケーションとは?
2023.03.21
ワーケーションという言葉を耳にしても、ワーケーションって何?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
テレワークの普及によって、導入する企業が増えたワーケーションについて、解説します。
ワーケーションとは?
まず、ワーケーション(Workcation)とは、「ワーク(Work)=仕事」と「バケーション(Vacation)=休暇」を組み合わせた造語です。
テレワーク等を活用し、リゾート地や温泉地、国立公園等、普段の職場とは異なる場所で余暇を楽しみつつ仕事を行うことです。
日本では、2017年頃に、日本航空株式会社(JAL)やJTB株式会社などの民間企業がワーケーションを導入しはじめたほか、自治体では和歌山県や長野県がいち早くワーケーション誘致の取り組みに着手しました。
新型コロナウイルス感染症の社会的な影響や、観光業を盛り上げることができることから、ワーケーションはより注目を集めています。
ワーケーションは、主に2種類に分けられます。
・休暇型のワーケーション
・業務型のワーケーション
休暇型のワーケーションとは、観光地やリゾート地で有給休暇を併用しながら働き、休暇をメインに過ごせることです。
観光地でゆっくりと時間をかけて休息できる点がメリットです。
業務型のワーケーションとは、観光地やリゾート地を訪れて、仕事を中心に取り組むワーケーションのことです。
業務型は観光よりも仕事が中心で、休日や空き時間に余暇を楽しめるメリットがあります。
ワーケーションの効果とは?
それでは、ワーケーションを取り入れると、どのような効果が期待できるのか、メリットを見ていきましょう。
有給休暇の取得率
休暇型のワーケーションを利用する場合、有給休暇を利用して仕事の休みを設けることが可能です。
従業員満足度の向上
オフィスとは違った環境でリフレッシュすることで、精神的・肉体的なストレスが軽減され、業務効率やモチベーション向上にも効果が期待できます。
交流人口による地方創生
ワーケーションを誘致することで地域と企業の関係性が構築され、雇用創出や地域ビジネスの活性化が期待できます。
ワーケーションのデメリットとは?
このように、多くのメリットが期待できる一方で、ワーケーションにはデメリットも存在します。
では、どんなデメリットがあるのか見ていきましょう。
従業員の就業状況が把握が困難
ワーケーション中は、会社と離れた場所で業務を行うことになるため、労働時間と勤怠管理をインターネットや自己申告で実施する必要があるため、上司にとっては部下がいつ働いているのか、どのくらい仕事に取り組んでいるのかなど、状況が把握しづらい側面があるのです。
社内コミュニケーションの減少
会社以外の場所で仕事に取り組むと、対面して話す機会が減って、情報共有がうまくされなかったり、コミュニケーション不足になる恐れがあります。
セキュリティ面でのリスク
オフィス以外のネットワークを使用することになるため、個人情報や重要情報の取り扱い、PCの管理やトラブル時の対応など、ワーケーションを想定したセキュリティ対策に見直す必要が出てくるでしょう。
ワーケーションを導入・促進するのに必要なものとは?
では、ワーケーションを導入・促進していくためには、何が必要なのでしょうか。
業務のデジタル化・ペーパーレス化
業務や手続きを紙で行っている場合、オフィス以外では行えない作業が発生してしまい、ワーケーションの導入・定着が困難になります。
オフィス以外の場所でも円滑に業務を行えるようにするために、業務のデジタル化・ペーパーレス化は必須と言えます。
就業規則や勤怠管理の見直し
オフィス以外で働くことになるワーケーションでは、出退勤の状況や業務の進捗状況を目で見て把握することができません。
情報共有・勤怠管理システムの導入など、ワーケーション時でも勤怠状況を管理できるような仕組みを整えましょう。
セキュリティ体制の構築
フリーWi-Fi利用による情報漏えいや、PC・スマートフォンなどのデバイス紛失など、注意すべきセキュリティリスクは多く存在します。
セキュリティソフトの導入、ワーケーション時の業務マニュアルやセキュリティガイドラインの周知・徹底など、ワーケーションでも安全に業務を行えるような体制を整備しましょう。
まとめ
今回は、近年注目度が増しているワーケーションに焦点を当てて、解説しました。
ワーケーションの導入は、企業の働き方改革を促進する意味でも、そして従業員のウェルビーイング向上の面でも効果が期待できます。
また、ワーケーションを受け入れる地域にとっても地方創生のきっかけとなる可能性があります。
ワーケーションの導入を検討している企業は、今回ご紹介した情報も参考にして、検討してみてください。