アサーショントレーニングとは?実践方法や自己表現タイプなどを解説
2025.08.02
職場で良好な人間関係を築きながら、自分の意見を主張することは重要です。
ですが、自分の意見を的確に相手に伝えるのは、なかなか難しいでしょう。
そのような時に、注目されているのが、アサーショントレーニングです。
今回は、アサーショントレーニングを職場で実践する方法などについて解説します。
アサーショントレーニングとは
アサーショントレーニングとは、コミュニケーションや人間関係のスキルを向上させるためのトレーニング方法です。
自分の意見や感情を明確に表現するための能力を高めることを目的としています。
アサーションが注目される背景
アメリカの心理療法によって、アサーションという考え方が広まりました。
1980年代に、職場の人間関係でストレスをため込まないコミュニケーション方法として、日本でも広まりました。
また、パワーハラスメントの防止にも活用されています。
アサーショントレーニングを取り入れると、相手の立場を考えて発言できるため、職場の人間関係の摩擦を減らし、生産性の向上が期待できます。
アサーショントレーニングでの自己表現のタイプ
アサーショントレーニングを始める時には、コミュニケーションタイプを理解する必要があります。
自己表現のコミュニケーションには、以下のタイプがあります。
アグレッシブ:一方的な主張を押しつける攻撃的なタイプ
アグレッシブとは、一方的に自分の意見を主張して、押し付けるタイプのことです。
相手に配慮したり、理解をしようとすることはなく、攻撃的な言葉を使って、相手よりも優位に立とうとします。
相手の話を聞かず、意見を受け入れないため、衝突や軋轢が生じやすく、組織にネガティブな影響を与えることがあります。
ノンアサーティブ:自己主張が苦手な非主張的タイプ
ノンアサーティブとは、自己主張が苦手で、自分の意見や感情を表現できないため、率直な意見を言えなかったり、相手に同調するタイプのことです。
「嫌われたくない」「自分の意見を否定されたくない」といった思いがあるため、周囲とトラブルになることは少ないですが、自分の意見を曲げて、相手に合わせていることがあります。
そのため、良好な関係を構築しているように見えて、実は不満を溜め込んでいることがあります。
また、相手の意見に従っているので、本心がわかりにくく、責任感が希薄なことが多いです。
パッシブアグレッシブ:非主張的なのに内面に攻撃的な意思を持つタイプ
パッシブアグレッシブとは、相手の意見を受け入れる姿勢を見せながら、内面では攻撃的な意思を持って間接的に攻撃するタイプのことです。
アグレッシブタイプのように攻撃的な言葉を使うことはありませんが、否定的で消極的な態度で不満を表して、相手をコントロールしようとします。
ため息をつく、不機嫌な態度を見せる、悪口を言うといった行動を取ることがあります。
アサーティブ:自分も相手も尊重できるタイプ
アサーティブとは、自分と相手の双方の気持ちを尊重しながら主張するタイプのことです。
相手に配慮をしつつ、建設的なコミュニケーションをすることによって自分の意見を明確に伝えるため、お互いにストレスが少なくなります。
アサーティブタイプが、4つのタイプの中で一番理想的なコミュニケーションタイプです。
アサーショントレーニングのメリット
アサーショントレーニングのメリットを挙げてみましょう。
信頼関係を築けれる
アサーショントレーニングを実践すると、自分の意見を適切に表現できるため、スムーズなコミュニケーションが可能になり、相手と信頼関係を築くことができます。
また、取引先との商談も進展しやすくなるため、協力を得られたり、ビジネスの成果にもつながります。
ハラスメント防止になる
アサーショントレーニングをすると、円滑にコミュニケーションを取ることができるため、ハラスメントの防止になります。
例えば、上司が部下にフィードバックする時に、感情的になって攻撃的な発言をすると、部下を傷つけてしまいます。
ですが、アサーショントレーニングで、相手に配慮した対話スキルを身につけると、ハラスメントの言動を防ぐことができます。
ストレスがたまりにくい
アサーショントレーニングをすると、意見を率直に表現できるため、不満やプレッシャーが溜まりにくくなります。
そのため、ストレスが軽減されて、意欲的に働くことができます。
報連相がスムーズになる
アサーショントレーニングをすることによって、仕事の報連相がスムーズにできて、業務効率を向上できます。
コミュニケーションがきちんと取れて、仕事の確認ミスを怠ることがないため、大きなミスやトラブルにつながる状況を予防できます。
アサーショントレーニングをする方法
アサーティブなコミュニケーションをどのように身につければいいのかについて見ていきましょう。
DESC法を活用する
DESC法を活用しましょう。
DESC法とは、相手に伝えたいことを整理するフレームワークのことです。
Describe→描写する(客観的に行動・状況を説明する)
Express→表現する(Dに対し、主観的に思いを表現する)
Specify→提案する(建設的に、相手に行動してほしい解決策を伝える)
Choose→選択する(相手のイエス・ノーの意見を受容し、自分の行動を選ぶ)
状況、気持ち、解決、提案というプロセスで、相手の反応を想像しながら自己表現の準備をします。
DESC法を心がけると、アサーティブな意思表示が身につきます。
自分を主語にして話す
アサーティブに自分の意見を伝えるためには、I(アイ)メッセージがあります。
Iメッセージは、主語をわたし(I)にして伝える方法のことです。
例えば、部下に注意をする時に、「どうしてあなたはこんなこともできないの?」と言うのは「Youメッセージ」です。
一方、「こうしてくれると私は助かります」のように、主語を私にすると「Iメッセージ」になります。
Iメッセージは、自分の気持ちを率直に伝えることができるという特徴があります。
相手の立場も尊重できるので、スムーズな話し方になります。
自分と違う意見を受け入れる
相手の意見を受け入れることは大切です。
同意できなくても、すぐに反対意見を言うと、相手の発言の権利を奪ってしまいます。
もし意に沿わない意見であっても、「そうですね」と一度相手の意見を受け入れましょう。
アサーショントレーニングを行う際のポイント
アサーショントレーニングを行う際のポイントを見てみましょう。
相手を思いやる言葉を選ぶ
スムーズなコミュニケーションをするために、相手を思いやる言葉を選びましょう。
それには、誠実・素直・対等・自己責任の考え方を身につけることが大切です。
相手が傷つく言葉を選んでいないか、決めつける言動になっていないかといったことを、振り返るといいでしょう。
非言語コミュニケーションを大切にする
態度・声・表情などで気持ちを伝える非言語コミュニケーションを大切にしましょう。
建設的な伝え方をしていても、態度や声のトーンに不満があると、相手に攻撃的な対応をしていることがあります。
アサーションを活用する場面
アサーションを活用する場面を挙げてみましょう。
人事評価
アサーショントレーニングをした人事評価では、質の高いフィードバックを提供できます。
上司が、適切な意見を伝えると、マイナスの評価であったとしても、部下は素直に受け止めて、改善策を考えることができます。
人材採用
アサーショントレーニングを活かして人材採用をすると、企業と応募者の相互理解につながります。
入社前に、お互いの理解が進むと、採用率が上がり、ミスマッチを防ぐこともできるでしょう。
まとめ
アサーショントレーニングを取り入れると、コミュニケーションがスムーズに行われます。
職場に取り入れて、仕事のしやすい職場環境を作っていきましょう。
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