ミスマッチとは?原因や対策方法、アンマッチとの違いを解説
2025.05.13
ミスマッチは、採用活動や職場でよく起こりうる問題です。
ミスマッチが発生すると、企業と求職者の双方にとって時間と労力が無駄になってしまうだけでなく、トラブル引き起こす可能性もあります。
そこで今回は、ミスマッチの原因や対策法、アンマッチとの違いなどを解説します。
ミスマッチとは
ミスマッチとは、特定の二つの要素や事象がうまく合致しなかったり、期待された状態と異なる状態のことです。
サイズのミスマッチなど、広く使われている言葉ですが、ビジネスシーンにおいては、採用した企業と採用された従業員で、求めるものが一致しなかった状態を指します。
業務内容や職場環境などで、ミスマッチが生じやすいです。
日本は、他の国と比較すると、ミスマッチ率が高く、世界一位となっています。
アンマッチとの違い
ミスマッチに似た言葉に、アンマッチ(unmatch)があります。
アンマッチは、「一致しない」「対応しない」という意味です。
ミスマッチは、組み合わせた後で、つり合っていない状態のことですが、アンマッチは、つり合わないので、組み合わせることができません。
アンマッチ→企業と求職者の求める条件が一致しないため、採用が成立しなかった状態
ミスマッチ→採用が成立したが、働き始めてから企業と従業員の間で不一致が発覚した状態
企業でミスマッチが起こる理由
企業でミスマッチが起こる理由を挙げてみましょう。
自社のいいところしか伝えてない
採用サイトや面接時に、自社のいいところしか伝えられていないと、ミスマッチが起こりやすくなります。
給与や待遇などのいい条件だけを伝えるのではなく、自社の弱み、配属先の環境や業務内容といった、具体的な情報を十分提供することが重要です。
業務内容や職場環境をごまかす
業務内容や職場環境をごまかすと、ミスマッチが生じてしまいます。
例えば、企業は、求職者に事務の仕事をしてほしいのに、入社前に営業が業務内容と伝えていた場合などが当たります。
そうなると、求職者は営業担当として入社したのに、入社後に事務の仕事を任されることになってしまい、採用時の要件とのミスマッチを感じてしまいます。
経歴や面接の印象だけで採用してしまう
求職者の採用時に、経歴や面接だけで判断してしまうと、ミスマッチが生じる原因になります。
具体的には、書類選考での経歴や学歴、面接選考での対応や印象などです。
経歴や面接だけでは、求職者の適性やスキルなどを把握できないため、採用後に実際の業務に合わないミスマッチが発生してしまいます。
正確で客観的な採用プロセスをして、適性や社風にマッチした人材を採用すると、採用後のモチベーションの維持や向上につながります。
入社後のフォローが不十分である
求職者は、入社前に、給与や待遇、休日などについて知ることができます。
ですが、実際の仕事や職場環境など、入社してみないとわからないことは多くあります。
そのような場合、入社して不平や不満を抱くことがあるため、入社後のフォローをすることが大切です。
入社後に定期的にフォローをして、採用された従業員が感じているギャップや悩みがないかをヒアリングしたり、アンケート調査をして対処する必要があります。
十分なフォローをしないと、早期退職につながるおそれがあります。
ミスマッチが生じるパターンとは
ミスマッチが生じるパターンを見てみましょう。
業務内容のミスマッチ
業務内容のミスマッチは、従業員がやりたいと思う仕事と企業から与えられた業務が一致しないことです。
例えば、従業員が業務内容を把握しておらず、想像とは違った業務をすることになったり、ある従業員はたくさんの業務を抱えているにもかかわらず、他の従業員は少ししか業務を与えられていないことに、業務の配分に不満を感じるといったことが挙げられます。
従業員のニーズや意見を聞いて、キャリアを考慮した業務内容にすると、従業員はやりがいを持ちながら仕事に業務に取り組めるでしょう。
労働条件や待遇面のミスマッチ
労働条件や待遇面のミスマッチは、給与や休日制度が、従業員の要望と合わないことです。
例えば、同じ業務内容をしている従業員間で給与が違っていることが分かり、モチベーションが低下したり、公平性への不満が出ることが挙げられます。
また、長期休暇を取りたいのに、その時期は繁忙期だったため、休暇取得に制約があることを知って、プライベートの計画ができなかったといったことが挙げられます。
労働環境をきちんと伝えて、従業員の生活環境に配慮すると、こういったミスマッチを防ぐことができます。
社風や働き方のミスマッチ
社風や働き方のミスマッチは、企業文化や勤務体系などが従業員の意向と合わないことです。
例えば、自由な環境で働きたい従業員が、厳しいルールのもとで仕事をすることによって、ストレスを感じることが挙げられます。
企業が、従業員と同じ価値観を持って、サポートしあって業務を進めるといいでしょう。
ミスマッチによって起こるデメリット
ここでは、ミスマッチによって起こるデメリットを見ていきましょう。
早期退職につながってしまう
入社前に聞いていた業務内容などが、自分の思っていたことと違っていて、その不満が解消できないままの状態が続くと早期離職につながることがあります。
従業員が早期退職をしてしまうと、採用コストが高くついてしまいます。
そのため、面接時に、求職者の性格やモチベーションなどをできるだけ把握できるように努力する必要があると言えます。
従業員のモチベーションが低下する
ミスマッチを感じると、従業員は、仕事に対するモチベーションが低下します。
「求めている待遇や働き方が実現されない」「自分の適性やスキルにあわない仕事をしなければいけない」という気持ちがあると、業務効率が低下します。
そうなると、成果が出ないので、心身に不調をきたして休職につながるケースもあります。
ミスマッチを感じた従業員を放っておくと、会社の業績や成長が伸び悩むことになるため、会社にとってデメリットになります。
職場の人間関係の悪化
ミスマッチを感じて、やる気がなくなっている従業員は、他の従業員によくない影響を与えます。
会社に不満を感じていなかった従業員が、ミスマッチを感じた従業員から、愚痴などを聞くと、会社に対して不信感を感じてしまうこともあるでしょう。
そうなると、組織全体のチームワークが乱れて、生産性が低下してしまいます。
ミスマッチの防止策とは
ミスマッチを把握して、防止策を講じると、ミスマッチを未然に防ぐことができます。
では、ミスマッチの防止策を見ていきましょう。
採用時に適性検査を実施する
採用する際には、経歴や面接の印象だけで判断するのではなく、適性検査を行って、自社の業務や働き方への適性を評価することが大切です。
適性検査には、基礎学力や一般常識を測定する「能力検査」と人間性や価値観を測定する「性格検査」があります。
自社の状況を正しく伝える
企業が提供する情報が不十分だったり、偏りがあると、ミスマッチを引き起こすため、できるだけ多くの情報を求職者に提供する必要があります。
自社で働くメリットとデメリットを求職者に伝えると、ミスマッチによる損失を最小限に抑えることが可能になります。
リファレンスチェックを導入する
リファレンスチェックを導入して、求職者の客観的な情報を広く収集すると、スキルや性格が自社に合うかを、判断しやすくなります。
リファレンスチェックとは、求職者の元上司や同僚などからの客観的な情報を参照することです。
海外では一般的な採用のプロセスですが、近年、日本でも導入する企業が増えてます。
入社後にフォローアップする
入社後に適切なフォローアップをすると、ミスマッチによる早期退職を防げます。
入社後にミスマッチが起きやすい業務内容に関しては、期待値を明確にするために目標設定面談を早期にすることをおすすめします。
仕事のレベルがスキルに対して高すぎる場合、上司が適切な難易度の業務を振るようにします。
一方、業務内容のレベルが低すぎる場合は、従業員は、成長につながらないと思いがちですが、その仕事がより難易度の高い仕事をするためのステップであることを伝えれば、不満を解消できるでしょう。
入社直後に質問できないと、孤独感や不安感からミスマッチを感じてしまうため、気軽に質問ができるサポート体制を整えることが大切です。
まとめ
ミスマッチは、雇用条件や職場環境などによって、発生します。
そのため、ミスマッチを防止するには、企業と求職者が相互理解を深めて、採用者が入社後にミスマッチを感じないように、企業が丁寧なフォローをすることも大切です。
コストを抑えて都心一等地で仕事をしたい方におすすめのバーチャルオフィス「ブルーム」
賃貸物件に住んでいる場合や親や子供がいる場合、自宅で登記できないことがあります。
そういった状況にある方には、バーチャルオフィスを利用することをおすすめします。
バーチャルオフィスの住所を利用すれば、事業者や会社の所在地として登記できるからです。
ブルームは、東京都新宿区西新宿の一等地住所をレンタルしているバーチャルオフィスです。
月額300円からサービスを利用できるため、オフィス代を節約したい方にぴったりです。
ブルームが提供しているサービスは、事業に欠かせない「西新宿の住所利用・法人登記・郵便物転送」です。
オフィス代の費用を、事業費に充てて、事業を展開していきたい方は、ブルームの利用を検討してはいかがでしょうか。