コラム

ノー残業デーを導入するメリットとは?ポイントと形骸化させない方法を解説

2023.05.25

昨今、働き方改革の一環として、ノー残業デーを導入する企業が増えてきました。

 

ノー残業デーを導入する際には、そのメリットとデメリットを理解しておく必要があります。

 

今回は、ノー残業デーのメリットとデメリット、そして、効果的に導入するポイントについて解説します。

ノー残業デーとは?

ノー残業デーとは、企業が特定の日を残業しない日として設定し、従業員に、定時で退社するよう指導する取り組みを指します。

 

週の真ん中にある水曜日など特定の曜日に、ノー残業デーを設けることが多く、企業全体での残業時間を減らす目的があります。

 

高度経済成長期には、多くの人が夜遅くまで残業していましたが、うつ病や過労死などが社会問題化して、残業を減らすことが企業にとって重要な課題になっています。

 

こうした背景から、ノー残業デーを導入し、1週間のうち特定の日は残業せずに帰宅することを推奨する企業が増えています。

ノー残業デーのメリットとは?

ノー残業デーというと、従業員にだけメリットがあるように思えますが、企業にもメリットがあります。

従業員のノー残業デーのメリットとは?

では、従業員のノー残業デーのメリットについて見ていきましょう。

疲労やストレスを軽減できる

通常より帰宅が早くなると、疲労やストレスの緩和に役立ちます。

 

運動不足の解消やバランスのいい食事を取る、十分な睡眠時間を確保するなど、心身の健康を維持できる可能性が高まります。

余暇時間の充実

疲れを取るだけでなく、趣味の時間を充実させたり、家族や友人と過ごす時間を増やすといった、精神的な充足感を高められます。

 

また、習い事や仕事に役立つ資格を取得したり、スキルアップをしたりする時間を取れると、賃金アップの可能性もあります。

業務の効率化

残業ができなくなると、業務を効率化するために仕事のやり方を変えなければいけません。

 

タスクの優先順位を決める、無駄な作業を洗い出すといったことは、通常の仕事にも役立ち、残業の削減につながります。

企業のノー残業デーのメリットとは?

次に、企業にとってのノー残業デーのメリットについて見てみましょう。

コスト削減

ノー残業デーでは、全従業員が定時に帰宅するため、残業代が発生しません。

 

月60時間を超える残業には50%の割増賃金の支払いが必要です。(中小企業は2023年4月から)

 

週に1日のノー残業デーであっても、1ヶ月で4日分から5日分の残業代がカットされることになります。

 

また、従業員が残業をしない分のオフィスの光熱費も削減できます。

ワーク・ライフ・バランスの推進

従業員のプライベートを尊重し、充実させると、仕事にもいい影響が生まれます。

 

プライベートを充実させることによって、多様な価値観や経験をもつ従業員が増えるので、企業の活性化と競争力が上がることも期待できます。

 

プライベートと仕事を両立できる環境が整っていれば、優秀な人材や成長が期待できる人材を逃してしまうという離職のリスクを減らし、安定した労働力の確保もできるというわけです。

生産性の向上

残業をしないため、効率的に業務を行う必要があるため、今までの働き方を見直すことになります。

 

定時で仕事が終わらない従業員を把握できると、業務の振り分けをすることもできるでしょう。

ノー残業デーのデメリットとは?

ノー残業デーは多くのメリットがありますが、導入にあたって、デメリットについても知っておかなければいけません。

 

従業員のノー残業デーのデメリットとは?

従業員のノー残業デーのデメリットについて見ましょう。

終わらない仕事が別の日に持ち越される

ノー残業デーできなかった仕事が、翌日、翌々日と持ち越されることになってしまいます。

 

仕事がたまっている従業員がいるなら、業務手順を考えたり、無駄な仕事を洗い出すなどの対策をする必要があります。

 

形だけのノー残業デーは、労働者の負担を増加させる結果となってしまいます。

仕事が終わらないという言い訳に使ってしまう

残業をする習慣が長い従業員は、残業ができないから仕事が終わらないと、ノー残業デーを言い訳として使うことがあります。

 

そのような従業員には、仕事は定時で終わらせなければいけないことが前提であるということを理解してもらわなければいけないでしょう。

収入面に不満が溜まる

残業代を当てにしている従業員にとって、残業代が減るためノー残業デーは、好ましい取り組みではありません。

 

ですが、ノー残業デーの実施とともに、資格などのスキルを評価する制度を導入すると、残業代が減ることに対する従業員の不満を抑えることができます。

 

さらに、資格手当の導入によって、従業員のスキル向上も期待できるため、会社の業績アップに繋がります。

従業員のノー残業デーのデメリットとは?

従業員のノー残業デーのデメリットについて見てみましょう。

顧客対応が遅れる可能性

ノー残業デーが浸透すると、ノー残業デーの終業後の顧客対応に不備が出る恐れがあります。

 

ノー残業デーについては、社内だけでなく取引先などにも周知しておく必要があるでしょう。

部署による差

部署によりノー残業デーの実施日が違うと、仕事が滞ったり、部署間で不満がたまる原因になってしまいます。

 

全社一斉のノー残業デーが難しい場合は、緊急時の対応者を週交代で設置するなどの対策も必要です。

イレギュラーな業務対応

ノー残業デーに、突発的にトラブルが発生して、残業が避けられない場合に、どう対応していくかを事前に検討する必要があります。

 

イレギュラーだからと、その都度、トラブルに対応していたら、ノー残業デーが形骸化する危険性があり、一切対応しないとするのも業種によっては難しい。

ノー残業デーを形骸化させない方法とは?

ノー残業デーをルールとして設けても、従業員に浸透していないと、ノー残業デーは早く帰る日という認識してしまうことがあります。

 

ノー残業デーを形骸化させないように、どうすればいいのかについて解説します。

周知を徹底する

ノー残業デーを浸透させるためには、徹底的なアナウンスが必要不可欠です。

 

残業するのがいいことだと思っている従業員もいるので、ノー残業デーには残業をしないこと、定時に帰宅することを定期的に思い起こさせなければいけません。

 

ノー残業デーの前日と当日にアナウンスをしたり、社内に、ノー残業デーのポスターを貼るといいでしょう。

残業できない仕組みを導入する

社内の消灯を早めるだけでなく、パソコンのログが残るようにする、自宅に仕事を持ち帰れない仕組みを作るなど、サービス残業ができない仕組みを作りましょう。

 

ノー残業デーだけでなく、普段から残業を減らす仕組み作りが大事です。

評価の項目にする

残業時間が増えると割増賃金が増えるので、会社にとって負担になります。

 

一方、残業が少ないにもかかわらず、成果を上げる従業員は、会社にとって評価できる人材といえます。

 

残業が少ないことを評価する手当としている制度が、No残業手当です。

 

目標残業時間よりも実際の残業時間が少なかった場合には、賞与を特別加算することで、残業時間の削減を推進できます。

ノー残業デーの残業に対して柔軟に対応する

ノー残業デーを導入しても、一切の残業を禁止してしまうと、かえって仕事がしづらくなってしまうことがあります。

 

緊急の場合は、短時間、仕事をできるようにしたり、ノー残業デーを別の日にずらすなど、多少、柔軟な対応ができるようにすると、従業員は、ストレスなく業務に取り組めます。

まとめ

ノー残業デーはただ導入すればいいのではなく、導入前に、シミュレーションを行して、どのような問題点があるのか、そして、どうすれば解決できるかを検討し、企業と従業員の双方にとって、プラスとなるようにして、実施しましょう。

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