リファラル採用の報酬相場とは?メリットや報酬相場、トラブル防止の注意点を解説
2025.09.21
人材の採用方法はさまざまありますが、従業員に人材を紹介してもらう「リファラル採用」があります。
リファラル採用は、従業員からの紹介による採用方法で、多くの企業が活用し始めています。
今回は、リファラル採用の概要やメリット、報酬相場などを解説します。
リファラル採用とは
リファラル採用とは、自社の従業員の紹介によって、人材を獲得する採用手法のことです。
従業員が自分の人脈から優秀な人材を推薦するので、企業は、効率的に人材を確保することができます。
また、従業員の紹介による採用は、一般的な採用と比べて、企業と候補者の間に信頼関係が構築されやすいメリットがあります。
また、従業員が企業文化を理解して紹介をするため、企業との適合性が高い人材を獲得できます。
縁故採用との違い
縁故採用とリファラル採用は、明確に異なっています。
縁故採用は、選考過程や採用試験をしないで、スキルなどに関係なく採用することが前提になっています。
一方、リファラル採用は、紹介をしますが、一般の採用形式と同じように、スキルや人柄で選考します。
そのため、リファラル採用では、縁故採用と違って、不採用になることもあります。
リファラル採用が注目されている背景
労働市場が変化し、採用環境が厳しくなっている背景で、リファラル採用が注目を集めています。
少子高齢化によって、労働人口が減少し、企業は限られた人材を効率的に確保する必要があるのです。
また、従来の採用方法は、優秀な人材にアクセスしづらい課題があります。
ですが、リファラル採用は、応募者が既存従業員のネットワークから生まれるため、マッチングの精度が高いのです。
リファラル採用を導入するメリット
では、リファラル採用を導入するメリットを挙げてみましょう。
自社にあう人材を確保できる
自社を理解した従業員に紹介してもらうと、自社にあう価値観やスキル、特性を持った人材を確保できるメリットがあります。
人手不足だったり、専門職を求める企業では、大きなメリットと言えるでしょう。
早期離職が防止できる
リファラル採用は早期離職を防止できます。
転職の場合、従業員が新しい環境に1人で入るため、不安やストレスを感じることがあります。
ですが、リファラル採用は、知り合いが社内にいるので、入社後に不安や疑問点などがあっても相談できます。
そのため、業務や社風に早く適応して、社内に溶け込みやすくなるので、早期離職防止につながりやすいです。
コスト削減ができる
リファラル採用をすると、採用コストを削減できます。
少子高齢化で働き手が不足している昨今、自社にあった人材を獲得できない企業が多くあります。
人材を獲得するには、人材紹介会社の利用や求人広告の出稿など、さまざまなコストがかかりますが、採用した人材が早期離職してしまうと、無駄になってしまいます。
ですが、リファラル採用においては、従業員のネットワークを利用するため、こういった高額なコストを削減できます。
転職潜在層へのアプローチになり、採用の幅が広がる
転職潜在層にアプローチをして、採用の幅を広げられる点もメリットです。
転職潜在層とは、積極的に転職活動をしていないが、よりよい職場があればそのうち転職したいと考える人のことです。
終身雇用の概念が崩壊し、採用市場では、転職潜在層が多くを占めてます。
リファラル採用は、こういった人材に声をかけるため、自社を知ってもらうきっかけとなり、自社で採用する可能性のある人材を集めることができます。
リファラル採用の報酬相場
リファラル採用の報酬は、1万円〜15万円に設定されていることが多いです。
金額は、採用された人材のスキルや経験、正規雇用か非正規雇用といった雇用形態によって変わります。
報酬の上限は、30万円前後の場合が多いですが、医療系は30万円を超えて高額になる傾向があります。
リファラル採用の報酬(「リファラル採用の実施状況に関する企業規模・業界別統計レポート」引用)
なし :21社(14.3%)
1~9万円:69社(46.9%)
10~29万円:46社(31.3%)
30万円以上:10社(6.8%)
高すぎる報奨金は違法とみなされる可能性があるため、人材紹介会社に支払う報酬よりも低い金額にしましょう。
リファラル採用に適した企業
従業員のエンゲージメントが高い企業では、従業員は自社の魅力を積極的に知人に伝えるため、リファラル採用に適した企業と言えます。
また、専門性の高い人材を必要としている企業では、従業員のネットワークを活用することによって、求人情報ではアプローチできないスキルや経験を持つ候補者にアクセスできる可能性があります。
さらに、リファラル採用は、長期的な人材育成を重視している企業にも向いています。
従業員が推薦する人材は、企業文化に馴染みやすいため、長期的な活躍が期待できるのです。
また、求人広告や人材紹介会社による採用と比べて、リファラル採用では、費用を抑えながら質の高い人材を確保できるため採用コストを削減したい企業にも有効と言えるでしょう。
リファラル採用を成功させるポイント
ここでは、リファラル採用を成功させるポイントを見ていきましょう。
社内で情報共有と周知をする
自社の従業員にリファラル採用に関する方針や詳細を周知しましょう。
その際に、リファラル採用を導入する理由や背景を説明して理解してもらう必要があります。
そうすることによって、従業員が当事者意識をもちながら、リファラル採用に取り組めるでしょう。
従業員のエンゲージメントを高める
企業は、従業員が自社を魅力的だと思えるように、エンゲージメントを高める努力をしましょう。
従業員が、自社の魅力を感じていれば、知り合いに自社を紹介したいと思い、リファラル採用による人材獲得につながります。
採用しなくても不利益にならないよう配慮する
リファラル採用は、従業員からの紹介によるものですが、採用が保証されるのではないことを、周知しましょう。
従業員の紹介で不採用となった場合、従業員が、早期離職することもあるでしょう。
また、紹介した従業員が、紹介された人材との関係が悪化したり、紹介者と企業との間で溝ができることのないように注意する必要があります。
リファラル採用でトラブルにならないための注意点
リファラル採用でトラブルにならないための注意点をご紹介します。
職業安定法と労働基準法に抵触しないかを確認する
人材紹介は、厚生労働省の需給調整課管轄の国許認可事業のため、免許を取得しないと、有料職業紹介をできません。
つまり、免許申請をしていない人が職業紹介をして報酬を受け取ると、違法になります。
リファラル採用に報酬制度を入れたい場合、人材紹介を従業員の業務の一部として、人材紹介業務だけに報酬を与えていないことを、就業規則や賃金規程に記載して、賃金・給与として支給する必要があります。
人材紹介会社に支払う報酬より低い金額にする
リファラル採用の報酬が高額な場合、許可や届け出なく人材紹介業をしたと判断される可能性があります。
有料職業紹介事業の許可申請では、理論年収の30%〜40%程度を報酬金額として設定することが多いので、それよりも低い金額に抑えましょう。
被紹介者に就職お祝い金を渡さない
被紹介者に就職お祝い金を渡さないようにしましょう。
2021年4月1日から職業安定法に基づく指針が一部改正され、就職お祝い金などの名目で求職者に金銭等を提供して求職の申し込みの勧奨を行うことが禁止されたからです。
まとめ
リファラル採用は、従業員の協力を得て優秀な人材を獲得する手法です。
自社の状況に合わせた報酬設計とルールを定めて、リファラル採用を効果的に活用していく必要があります。
従業員のエンゲージメント向上や組織の活性化のためにも、自社に適したリファラル採用の仕組みづくりに取り組んでみてください。
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