コラム

ダイバーシティとインクルージョンとは?メリットや施策例を解説

2025.06.16

昨今、グローバル化が進み、ダイバーシティとインクルージョンという言葉をよく耳にするようになりました。

 

ですが、これらの言葉の区別がつかなかったり、何を意味しているのか具体的にわからないという方は少なくないようです。

 

今回は、多くの企業が取り組んでいるダイバーシティとインクルージョンについて、メリットや施策例などを解説します。

ダイバーシティとは

ダイバーシティとは、多様性を意味する言葉です。

 

性別、年代、価値観、キャリア、国籍、文化などの違いを持つ人が、お互いのバックグラウンドを尊重して、一緒に活動することです。

 

また、そういった多様な人材が能力を最大限に発揮できる機会を提供して、新たな価値創造につなげる経営を、ダイバーシティ経営と言います。

インクルージョンとは

インクルージョンは、「包括」や「包含」の意味があります。

 

多様な人々を受け入れて、個性を認め合いながら一体となって働くことを表しています。

 

従業員がお互いを尊重し、て企業の掲げる目標を達成していくことを目指しています。

ダイバーシティ&インクルージョンとは

ダイバーシティは、さまざまな属性の人が集まって、個が尊重されていることです。

 

一方、インクルージョンは、さまざまな背景を持つ人々が多様性を尊重し、全体性を持ちながらそれぞれ活躍ができることです。

 

ダイバーシティ&インクルージョンとは、人材の多様性の向上だけでなく、多様な人材が個性を認め合い、誰もが活躍しやすい環境づくりを行うことです。

 

双方が密接なつながりを持っているので、切り離して考えることが難しい用語です。

ダイバーシティ&インクルージョンが求められる背景

ダイバーシティ&インクルージョンは、多くの企業から注目を集めています。

 

では、ダイバーシティ&インクルージョンが求められるようになった背景を挙げてみましょう。

グローバル化している

ダイバーシティ&インクルージョンは、グローバル化によって、求められるようになりました。

 

企業は、海外で事業を展開する際に、異なる文化や価値観を持つ人と協働する必要が増えているのです。

 

また、海外市場で成功するには、現地の文化や消費者のニーズを理解することが不可欠です。

 

多様なバックグラウンドを持つ人材が集まって、さまざまな考え方を共有すると、企業は、競争力を向上できます。

社会的な責任と公平な環境を提供する必要がある

社会的責任と公平な環境提供の必要性によって、ダイバーシティ&インクルージョンが求められています。

 

企業は、ジェンダー、民族、宗教、性的指向、障がいを問わず、すべての人に平等な機会を提供する責任があります。

 

企業の社会的責任の観点からも、多様性を尊重して、差別のない環境を作らなければいけません。

 

ダイバーシティ&インクルージョンに対応しているかどうかは、企業の社会的評価やブランド価値にも影響を与えるようになっています。

人口動態が変化している

人口動態が変化したことによって、ダイバーシティ&インクルージョンが求められるようになりました。

 

日本では、少子高齢化によって、労働力の確保が大きな課題となっています。

 

そのため、年代や性別、国籍を問わず、多様な人材を積極的に活用することが重要です。

消費者ニーズが多様化している

消費者ニーズが多様化したことも、ダイバーシティ&インクルージョンが求められる背景となっています。

 

組織に多様な視点を取り入れることによって、消費者の価値観の変化に対応する必要が出ているのです。

 

異なるバックグラウンドや価値観を持つ従業員が集まると、消費者のさまざまなニーズを把握できるため、ニーズにあう製品やサービスを開発することができます。

ダイバーシティ&インクルージョンのメリット

ここでは、ダイバーシティ&インクルージョンのメリットについて見ていきましょう。

創造性が高くなる

ダイバーシティ&インクルージョンに取り組むと、創造性が高まるので、新製品やサービスを生み出すことができるようになります。

 

例えば、外国人向けの製品を開発する場合、外国人従業員がいると、有益な情報や使用感などを参考にできます。

人手不足を解消できる

ダイバーシティ&インクルージョンは、性別や国籍の枠を超えて、さまざまな人が働きやすい環境を作り上げることを目指しています。

 

そのため、外国人や高齢者など、多くの求職者が、ダイバーシティ&インクルージョンに取り組んでいる企業に注目し、期待を寄せるでしょう。

 

従業員が働きやすく、能力を発揮できる企業には、求職者が集まるため、人手不足に陥りにくくなります。

離職率が低下する

多様性を受け入れると、従業員満足度が高まります。

 

自社に対する不満や不安を軽減できるので、ダイバーシティ&インクルージョンは、離職率の低下も期待できます。

 

離職率が低い企業として知られると、より優秀な人材を獲得できるため、良い循環が生まれるでしょう。 

ダイバーシティ&インクルージョンのデメリット

ダイバーシティ&インクルージョンには、メリットだけでなく、デメリットもあります。

 

では、ダイバーシティ&インクルージョンのデメリットを見てみましょう。

従業員の理解を得られないことがある

従業員の理解を得られないことがあるというデメリットがあります。

 

従来の社内規定や制度に慣れていると、それが突然変更されることによって、混乱を生じたり、仕事がしづらくなることがあるのです。

 

多様な人材が活躍できるようにするために、従業員の意見をよく聞いて、理解をしてもらえるようにしましょう。

導入して安定するまで時間がかかる

ダイバーシティ&インクルージョンは、導入してから安定するまでに時間がかかるというデメリットもあります。

 

時短勤務、フルタイム勤務、日本人、外国人、若者、高齢者、障がいの有無など、従業員が多種多様になります。

 

また、社内規定を見直したり、変更することがあり、そのたびに、従業員は新たな内容を理解する必要があるのです。

 

そのため、長期的な取り組みとして認識して、少しずつ取り組んでいくようにするといいでしょう。

ダイバーシティ&インクルージョンを成功させるポイント

ダイバーシティ&インクルージョンを成功させるために必要なポイントをご紹介します。

制度を整備する

ダイバーシティ&インクルージョンを実施するには、制度を整備する必要があります。

 

さまざまな人が働きやすいように、それぞれの状況に配慮して、育休などの制度を整えたり、教育プログラムを導入することが重要です。

 

また、多様な人材が集まるので、評価方法を見直して、全従業員の評価を公平にする人事評価制度であることが望ましいです。

目標と実績を数値化する

ダイバーシティ&インクルージョンに取り組んで、企業の目標を達成するには、目標を数値化することが大切です。

 

また、実績も数値化すると、従業員のモチベーションが向上するでしょう。

 

多様性のある従業員が集まるため、同じ目的意識を持つことが重要です。

従業員の理解を深める

ダイバーシティ&インクルージョンに取り組むと、従業員が反発をすることもあります。

 

そのため、同じ職場で気持ちよく働くためにも、従業員の理解を深める必要があります。

 

例えば、外国人やLGBTの理解を深めるセミナーを開催するといいでしょう。

定期的に見直す

ダイバーシティ&インクルージョンを成功させるには、定期的な見直しが不可欠です。

 

ビジネス環境は常に変化しているため、ビジネスや市場の状況も踏まえながら施策を検討しましょう。

 

また、従業員の声に耳を傾け、納得を得ながら進めることも大切です。

ダイバーシティ&インクルージョンの施策例

ダイバーシティ&インクルージョンの施策例を挙げてみましょう。

女性活躍推進

子育てをする女性が、より働きやすくなるような施策です。

 

例えば、「時間限定」「エリア限定」「再雇用制度」「育休制度」などを取り入れることがあります。

シニア雇用

シニア(65歳以上)を対象とした採用があります。

 

これまで積み重ねてきたキャリアや本人の希望を活かせる部署に配属して、フルタイム勤務、短時間勤務、週に数日の勤務など、ライフスタイルに合った活躍できる体制を構築します。

 

また、厚生労働省は高齢者の雇用機会を確保するために、高年齢者雇用確保措置や70歳を定年とする高年齢者就業確保措置などをしています。

障がい者雇用

障害者雇用促進法に、障がい者雇用に関する施策があります。

 

障害者雇用促進法では、障がい者の能力を発揮できる社会、障がい者と健常者が協力して働ける社会を目指しています。

 

障がい者雇用にはルールがあって、43.5人以上の従業員を雇用している事業主は、1人以上障がい者を雇用しなければいけません。

 

民間企業では、障がい者の法定雇用率は、2.3%と決められています。

外国人雇用

厚生労働省は、外国人雇用の指針として、雇用した外国人が職場に適応できるようにすることや、離職時に企業が再就職を援助することを定めています。

 

外国人を雇用する前に、日本語学校での学習支援をしている企業があり、企業は、外国人従業員に言語や文化の壁を超えるための努力が必要になると言えます。

まとめ

ダイバーシティ&インクルージョンは、多様性を受け入れて、従業員が能力を発揮しやすい環境を作って、組織の創造力や革新性を高めることを目的としています。

 

企業を取り巻く環境が大きく変わり、個人の価値観が多様化している昨今、ダイバーシティ&インクルージョンはますます重要になっています。

 

企業は、働きやすい職場を作ることによって、持続的な企業の成長を目指しましょう。

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